A農薬を減らすコダワリ



下田梨園では一般の栽培方法に比べ、使用する農薬の量をできる限り抑えています。


下田梨園は私たちの住む家の同じ敷地内にあります。

そのため、農薬を撒けば私たちの家に降りかかります。
農薬を撒くときは雨戸を閉め、愛犬たちを遠くへ非難させます。
アレルギーがある家族もいますし、農薬を撒いた日にはできるだけ梨園に入りません。

ましてや農薬をたっぷり吸い込んで育った果物など食べたくありません。


農薬は、できるならば使いたくありません。

「ならば農薬を使わなければいい。」
「どんどん有機農業を推進しよう。」

そう思われる方もいらっしゃるかと思います。
しかし、言葉で言うほどポンポンうまくいきません。私たちの生活がかかっていますし…。



ここでも梨を人間に例えてみましょう。

農薬とは、私たちが病気のときに飲む「薬」のようなものだと思います。

風邪をひいて苦しいとき、ちょっと頭痛がしたときなど、気軽に薬を飲まれる方もいらっしゃるかと思います。
漢方薬や薬草など、昔から人間の豊かな生活のためのものとして重宝されていました。
薬は人間にとって非常に身近なものです。

農薬も、植物が病気になったりしたとき助けてくれる大事なものです。

作物が病気になりそうなら農薬を撒きます。
それは私たちが風邪薬を飲むのと同じです。

収穫前に虫が果実を食べてしまわないように、虫除けの農薬を撒きます。
それは、私たちが虫除けスプレーや蚊取り線香を使うのと同じではないでしょうか。


…念のために言っておきますが、もちろん、「農薬バンザイ!」というつもりはありません。

問題は使い方なのです。

健康な体に薬は不必要ですし、飲まなくていいならそれが一番です。
梨も農薬を使わず無事に収穫できるならそれがベストです。

薬を効果的に服用するためには、用法・用量、注意事項などを守り服用することが何より大切です。

農薬も同じです。

下田梨園では、梨の状態を常に観察し、農薬が本当に必要かどうか見極め、必要最小限度に抑えています。

そのため、ちょっと判断を誤ると害虫や病気がドンドン増え、
収穫量が減ってしまうこともしばしばあります。
農薬を減らすのはとっても難しいんです。

できるだけ薬の量を減らすには、第一に健康な体をつくること。
つまり、健康で元気な梨を育てることが必要です。
それが有機質肥料へのコダワリにもつながっているのです。

私たちは、ゆっくりと研究しながら、できるだけ農薬を使わない方向へ進めていきたいと思います。